夜明け      塔野夏子  *詩集『透明塔より』より


光の歌声と
闇の欲望と
無からの誘惑が
私の中で交差する



深夜       木島 始


生んだ誇りとて
蔑ろへの憤りとて
無の牽引力には
抵抗する術がない