木島 始


記念碑をば造るといい 空気でもって
透明で 動き回れて 蒸発するってのを
空虚さいっぱい 沈黙いっぱい
それ 無言の祈りの歌 と呼ぶといい



        塔野夏子


紡ぎあいたいのは
つつましく光る言葉たちの連鎖
もっとも深い沈黙のありかを
しずかに 浮かびあがらせるような